相続の前に、家族で共有しておきたいこと
相続をめぐる行き違いの多くは、「話していなかった」ことから生まれます。元気なうちに家族で共有しておきたいこと、もめごとを避ける心がけ、そして数字には表れない「想い」の伝え方を、やさしくまとめました。
相続のもめごとは「話していなかった」から起きやすい
相続をめぐる家族の行き違いは、財産の多い少ないよりも、「事前に話していなかった」ことから起きやすいといわれます。何も知らされていなかった、という驚きや寂しさが、感情のもつれにつながるのです。
裏を返せば、元気なうちに少しずつ共有しておくだけで、避けられる行き違いは少なくありません。お金の話はしにくいものですが、「家族がもめないように」という思いやりの一つとして、早めに話題にしておくと安心です。
まず共有したいのは「財産の在りか」
まず家族で共有しておきたいのは、「財産がどこに、どんなかたちであるか」という在りかです。金額の細かい話より先に、全体像が家族に分かる状態にしておくことが、いざというときの助けになります。
預金や不動産、保険、年金、借り入れがあればそのことも。本人にしか分からないままだと、家族は何がどこにあるのか探すところから始めなければなりません。一覧にまとめ、信頼できる家族と共有しておくと、手続きの負担がぐっと軽くなります。
「誰に何を」だけでなく「なぜ」を添える
財産のことを伝えるときは、「誰に何を」だけでなく、「なぜそうしたいのか」という理由を添えておくと、家族の納得につながりやすくなります。理由が分からないと、受け取る側が戸惑い、ときに不公平感が残ってしまうからです。
「長年そばで支えてくれたから」「家業を継いでくれるから」――そうした背景や、一人ひとりへの感謝の気持ちが言葉で添えられていると、配分の意図が伝わりやすくなります。具体的な分け方の取り決めは専門家と相談しつつ、その“理由”は自分の言葉で残しておくとよいでしょう。
数字の多い少ないより、気持ちのすれ違いが尾を引く
相続のあとに長く尾を引くのは、実は金額の多い少ないより、「気持ちのすれ違い」であることが少なくありません。「自分は大切にされていなかったのでは」という思いは、数字では埋められないものです。
だからこそ、財産の話と並べて、家族一人ひとりへの想いを言葉にしておくことに意味があります。「あなたがいてくれて幸せだった」――その一言が残っているだけで、受け取る側の心持ちは大きく変わります。
税金や手続きの詳細は、専門家へ
相続税や手続きには、法律や税金がかかわり、ご家庭ごとに事情も異なります。本記事は一般的な考え方を紹介するものなので、いくらかかるか・どう手続きするかといった個別の判断は、ここではお伝えできません。
相続税のことは国税庁の窓口や税理士へ、遺産分割や名義変更などの手続きは弁護士・司法書士へ。早めに専門家に相談しておくと、制度にそった備えを、安心して進められます。
想い伝で、「なぜ」と「ありがとう」を残す
そして、数字には表れない「なぜ」と「ありがとう」は、想い伝(おもいでん)で残すことができます。いくつかの質問に答えるだけで、家族への気持ちや、その背景にある想いが、読みやすい一冊の本に整っていきます。
本になるのは、あなたが書いた言葉そのものです。財産の取り決めは専門家と、気持ちの引き継ぎは想い伝で――そう分けて考えると、どちらも前に進めやすくなります。まずは無料で書き始められ、書きかけはお使いの端末に自動で保存されます。
参考
この記事について
想い伝 編集チーム(株式会社狼煙)。ご家族へ想いを残したい方に向けて、終活や家族の対話にまつわる話題を、やさしい言葉でまとめています。
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