介護が始まる前に、家族で話しておきたいこと
介護は、ある日とつぜん始まることがあります。だからこそ、元気な今のうちに家族で話しておくと、いざというとき慌てずにすみます。何を話し合っておくとよいか、相談できる窓口、そして気持ちの共有まで、やさしくまとめました。
介護の話は「元気なうちに」がいちばん
介護について家族で話すなら、いちばんよいのは「元気な今のうち」です。差し迫ってからでは、気持ちにも時間にも余裕がなくなり、落ち着いて話し合うのが難しくなりがちだからです。
介護は、ちょっとした体調の変化や出来事をきっかけに、思いがけず始まることがあります。だからこそ、まだ先のことに思える今こそ、「もしものとき、どうしたい?」を気軽に話しておく好機です。重い相談としてではなく、ふだんの会話の延長で触れておけると理想的です。
何を話しておく?――まず暮らしの希望から
まず話しておきたいのは、「どこで、誰と、どんなふうに暮らしたいか」という暮らしの希望です。住み慣れた家で過ごしたいのか、家族の近くがよいのか――本人の気持ちを聞いておくことが、何よりの手がかりになります。
希望は人それぞれで、正解はありません。「できるだけ人に頼りたくない」という方もいれば、「早めに周りを頼りたい」という方もいます。本人の考えを否定せず、まず聞く。そのうえで、家族として手伝えること・難しいことを、率直に話し合っておくと安心です。
一度で全部を決める必要はありません。折にふれて少しずつ話題にし、気持ちの変化があれば、その都度すり合わせていくくらいがちょうどよい距離感です。
お金と手続きは、早めに「在りか」を共有
暮らしの希望と合わせて共有しておきたいのが、お金や手続きに関する情報の「在りか」です。金額の細かい話よりも、まず「どこに何があるか」を家族が分かる状態にしておくことが役立ちます。
通帳や保険、年金、かかりつけの医療機関、服用している薬のこと。これらは、いざ手助けが必要になったときに必ず確かめることになります。本人にしか分からないままだと家族が動けず困ってしまうため、一覧にして、信頼できる家族と共有しておきましょう。
困ったときの相談先を、先に知っておく
介護で困ったとき、どこに相談すればよいかを先に知っておくと、いざというとき心強いものです。身近な相談先として、多くの地域に「地域包括支援センター」が設けられています。
地域包括支援センターは、高齢の方やその家族の暮らしを支えるための、総合的な相談窓口です。介護保険の使い方や、暮らしの支えになるサービスについて案内してもらえます。お住まいの市区町村の窓口でも相談を受け付けています。利用できる制度やサービスは地域や状況によって異なるため、詳しくはこうした窓口で確かめるのが確実です。
制度や手続きの詳細は、専門の窓口へ
介護保険をはじめとする制度には、申請の手順や条件があり、状況によって受けられる支援も変わります。本記事は一般的な情報を紹介するものなので、ご家庭の事情に合わせた詳しいことは、専門の窓口に相談してください。
暮らしや介護の相談はお住まいの自治体の窓口や地域包括支援センターへ、体調のことはかかりつけの医療機関へ、相続や財産管理のことは弁護士・司法書士などへ。早めに専門家とつながっておくと、必要になったときの動きがぐっと楽になります。
いちばん大切なのは「気持ち」を分かち合うこと
そして、手続きと同じくらい大切にしたいのが、「気持ち」を分かち合っておくことです。介護が始まると日々の用事に追われ、ゆっくり想いを伝え合う時間は、かえって取りにくくなります。
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参考
この記事について
想い伝 編集チーム(株式会社狼煙)。ご家族へ想いを残したい方に向けて、終活や家族の対話にまつわる話題を、やさしい言葉でまとめています。
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